スマホのガラスコーティングとは?保護フィルムとの違いとお手入れ

スマホのガラスコーティングは、液体のコーティング剤を画面などに塗り、表面にごく薄い膜を作る方法です。保護フィルムのように厚みや縁が出にくく、端末の見た目や手ざわりをできるだけ変えずに使いたい人に向いています。一方で、コーティングもフィルムも、画面が割れないことや傷がつかないことを約束するものではありません。効果をうたう言葉はそのまま受け取らず、製品の説明を確かめたうえで、毎日のお手入れを続けることが大切です。この記事では、ガラスコーティングの仕組みの一般的な考え方、保護フィルムとの違い、向く人、お手入れと注意点、自分で塗るときの手順とよくある失敗をまとめます。

画面を表示したスマートフォン

ガラスコーティングとは?

ガラスコーティングは、専用の液体を画面などに塗って乾かし、表面に薄い膜を作る加工です。製品の説明では「ガラス被膜」「ガラス系」といった言葉がよく使われます。コーティング剤には、このほかにフッ素の成分で膜を作り、指のすべりや汚れの拭き取りやすさを主な目的にした製品もあります。成分や膜の性質、乾くまでの時間、効果が続く目安は、製品ごとに違います。

コーティングには、自分で市販のコーティング剤を塗る方法と、お店で施工してもらう方法があります。どちらの場合も、塗る前に画面の汚れやほこりを取り除き、製品の説明にある手順と乾かす時間を守ることが基本です。

コーティングで期待できることと、期待できないことは?

製品の目的によって違いますが、一般には次のように整理できます。

  • 期待できること:画面の見た目や手ざわりを大きく変えずに、表面に薄い膜を作ること。拭き取りやすさや指のすべりをよくすること(その目的の製品の場合)
  • 期待できないこと:落としたり強くぶつけたりしたときに、画面が割れないようにすること。塗り直さずに、効果がずっと続くこと

何をうたっている製品かは、説明書や商品の表示で確かめられます。自分の目的に合うかを見てから選びましょう。

スマホの画面には、もともと加工がされていることもある

スマホの画面には、メーカーの段階で表面に加工がされているものがあります。たとえばAppleは、iPhoneには指紋が目立ちにくい撥油(はつゆ)コーティングが施されていると案内しています。あわせて、このコーティングはふつうに使っていても少しずつすり減ること、清掃用品や研磨剤を使うと劣化が早まり、細かい傷がつくおそれがあることも示しています。後からコーティングをする場合も、もともとの画面の扱い方を知っておくと、お手入れの考え方が分かりやすくなります。

スマートフォンを持つ手元

保護フィルムとは、何が違いますか?

保護フィルムは、樹脂のシートや薄いガラスの板を画面に貼って、表面を覆う方法です。ガラスコーティングとの主な違いを表にまとめました。どちらがよいかは、何を重視するかによって変わります。

比べる点 ガラスコーティング 保護フィルム
仕組み 液体を塗って、表面に薄い膜を作る シートや薄い板を、画面に貼って覆う
見た目と厚み 厚みや縁がほとんど出ず、見た目を変えにくい 厚みと縁が出る。光沢、さらさらした手ざわり、のぞき見を防ぐものなど種類を選べる
ケースとの相性 縁が浮くことはない ケースによっては端が当たり、浮きやはがれにつながることがある
傷んだとき 膜は目で見えにくく、すり減っても気づきにくい。塗り直しの方法は製品によって違う 傷や割れが見て分かりやすく、はがして貼り替えられる
貼る、塗るときの手間 気泡やずれの心配が少ない。乾かす時間が要る ほこりや気泡が入ると、仕上がりに影響する

なお、どちらも、落としたときに画面が割れないようにするものとは言えません。国民生活センターは、ガラスのフィルムが割れたまま使い続け、ポケットやかばんから出し入れするときに指を切った例などを紹介しています。フィルムが割れたら交換し、はがすときはそれ以上割れないようゆっくりはがすよう呼びかけています。

東京都が2020年3月に公表した商品テストでは、スマートフォン用のガラスフィルム20検体を模型に貼り、1.5mの高さから10回落としたところ、すべてで破損が見られました。破損は角や端から起きることが多く、一度ひびが入ると、落とすたびにひびが増える傾向も見られました。大きく割れた所には、はがれたときに切り傷につながるおそれのある、とがった部分もあったとしています。

くつろぎながらスマートフォンを持つ人

ガラスコーティングは、どんな人に向いていますか?

次のような人は、ガラスコーティングを選ぶ理由があります。

  • 端末の見た目や手ざわりを、できるだけそのまま使いたい人
  • フィルムの浮きや気泡、ケースとの当たりが気になる人
  • 画面の汚れを拭き取りやすくしたい人(目的に合った製品を選ぶ場合)

一方で、次のような人は、保護フィルムの方が合うことがあります。

  • 傷んだら自分で貼り替えたい人
  • のぞき見を防ぐ、さらさらした手ざわりにするなど、機能で選びたい人
  • 表面の傷みを目で見て確かめたい人

本体の表面を傷から守りたい場合について、Appleはケースやカバーの使用を検討するよう案内しています。画面の加工だけに頼らず、ケースと組み合わせるかどうかも含めて考えると、選びやすくなります。ケースの選び方は、コラム「スマホケースの選び方」で紹介します。

布でスマートフォンの画面をふく手元

毎日のお手入れは、どうすればよいですか?

お手入れの基本は、端末のメーカーの案内に従うことです。Appleは、iPhoneのお手入れについて次のような点を示しています。

  • ケーブル類を外し、電源を切ってからお手入れする
  • レンズ用のクロスなど、糸くずの出ない柔らかい布を少し湿らせて拭く
  • 開口部に湿気が入らないように注意する
  • 決められた手順で消毒する場合を除き、清掃用品やエアダスターは使わない
  • 砂や化粧品、ローション、日焼け止め、洗剤などがついたら、すぐに拭き取る

Androidの公式サイトの記事でも、電源を切って充電のケーブルなどを外し、画面は糸くずの出ない柔らかい布で拭くよう案内しています。消毒には一般的な家庭用の除菌シートか、濃度70%のイソプロピルアルコールを使ったシートを使い、漂白剤の入ったものは使わないとしています。洗剤や圧縮空気をスマホに直接吹きかけないこと、USBポートなどの開口部に水分が入らないようにすることも示しています。使っている機種のメーカーの案内があるときは、そちらに従いましょう。

コーティングをした画面でも、考え方は同じです。研磨剤の入ったものでこすると、表面の膜を傷めるおそれがあります。消毒をしたいときは、メーカーが示している方法と使える製品を確かめてから行いましょう。

コーティング剤を自分で塗る場合は、製品ごとの注意も守ります。端末が熱いときは冷めてから塗る、換気しながら作業する、乾くまで画面に触れないなど、説明書に書かれた条件を確かめてから始めましょう。効果が続く目安の時期が来たら、塗り直すかどうかを考えます。

スマートフォンを操作する手元

ガラスコーティングで気をつけたいことは?

効果をうたう言葉は、根拠と合わせて見る

商品の品質などを、実際のものより著しくよいと見せる表示は、景品表示法で「優良誤認表示」として禁じられています。消費者庁は、効果や性能の表示が優良誤認にあたるかを判断するため、事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができます。資料が出されない場合や、出された資料が根拠として認められない場合は、不当な表示とみなされます。これを「不実証広告規制」といいます。

消費者庁によると、合理的な根拠と認められるには、資料が客観的に実証された内容であることと、表示された効果と資料で実証された内容がきちんと対応していることが求められます。

コーティングの製品や施工を選ぶときは、「割れない」「傷がつかない」といった言葉だけで判断しないようにしましょう。どのような条件で、どのように確かめた結果なのかが示されているかを見ると、説明の中身を比べやすくなります。硬さを数字で示す表示があるときも、どのような試験で、何を測った値なのかを確かめましょう。

使える場所と、使い方の条件を確かめる

コーティング剤によって、塗れる素材や場所、フィルムの上から使えるかどうかは違います。カメラのレンズや、ボタン、端子の周りなどに塗ってよいかも、製品の説明で確かめましょう。お店で施工してもらう場合は、どの製品を使うのか、効果が続く目安はどのくらいか、塗り直しをどうするかを、事前に聞いておくと安心です。

画面が割れたら、そのまま使わない

コーティングをしていても、落としたり強くぶつけたりすると、画面が割れることはあります。Appleは、ガラスが割れた状態でiPhoneを使わないよう呼びかけており、けがのおそれがあるとしています。画面やフィルムが割れたときは、使うのをやめて、修理や交換を考えましょう。割れたときの対処は、コラム「スマホの画面が割れたときの対処」で紹介します。

ウェットシートで画面の汚れを取る手元

自分で塗るときは、どんな手順で進めますか?

手順は製品によって違うため、まず説明書を読み、塗れる素材や場所、フィルムの上から使えるかを確かめます。市販のコーティング剤の説明書の例では、次の流れが示されています。

  1. 電源を切り、汚れを落とす:画面の皮脂やほこりを取ります。保湿成分の入ったティッシュは使わないよう書かれた製品もあります。
  2. すき間なく塗る:決められた量を塗ります。押しつけすぎると液が出すぎることがあります。スピーカーやマイクなどの穴に液が入らないようにします。
  3. 乾かす:説明書にある時間を守り、乾くまで画面に触れません。
  4. 仕上げる:ムラがあれば、説明書にある方法で整えます。

製品によっては、画面の表面の状態で効果が出にくい場合があるとしています。作業のあとは、容器のふたを閉め、手を洗いましょう。

お店に頼むときは、何を聞けばよいですか?

使う製品や効果が続く目安、塗り直しの扱いに加えて、次の点も聞いておくと安心です。

  • どこに塗るのか(画面だけか、背面や側面も含むか)
  • 作業にかかる時間と、ふだんどおり使えるようになるまでの時間
  • フィルムやケースを外す必要があるか
  • 仕上がりで気になる点があったときの相談先
机の上でスマートフォンを操作する手元

よくある失敗と、その防ぎ方は?

コーティングの失敗の多くは、塗る前の準備と、塗ったあとの思い込みから起こります。

よくある失敗 防ぎ方
汚れや皮脂が残ったまま塗った 説明書の方法で汚れを落としてから塗る
乾く前に画面を触った 説明書にある時間を守り、乾くまで触らない
穴やすき間に液が入った 決められた量を守り、スピーカーやマイクの周りは避ける
研磨剤の入ったクリーナーでこすった 柔らかい布で、力を入れずに拭く
「割れない」と考えて、ケースを外した コーティングは割れを防ぐものとは言えない。落とす心配があればケースを使う
ガラスフィルムが割れたまま使い続けた けがのおそれがあるため、早めに交換する

よくある質問

ガラスコーティングをすれば、保護フィルムはいりませんか?

目的によって変わります。見た目をそのまま使いたい場合はコーティングが合いますが、傷んだら貼り替えたい場合や、のぞき見を防ぐなどの機能がほしい場合はフィルムが合います。どちらも、落としたときに割れないようにするものとは言えないため、ケースとの組み合わせも考えてみましょう。

効果は、どのくらい続きますか?

製品や使い方によって違います。Appleは、iPhoneにもともとある撥油コーティングも、ふつうの使い方で少しずつすり減ると案内しています。後から塗るコーティングも、製品が示す目安と、その根拠を確かめておきましょう。

自分で塗るのと、お店で施工してもらうのとでは、何が違いますか?

自分で塗る場合は、好きな時間に作業できますが、画面の汚れを取る、決められた量を塗る、乾かす時間を守るといった手順を自分で行います。お店で施工してもらう場合は、作業を任せられる分、使う製品や効果の目安、塗り直しの扱いを事前に確かめておくことが大切です。

割れたガラスフィルムは、どうはがせばよいですか?

東京都は、フィルムの割れていない部分と画面のすき間に、画面を傷つけないよう薄い磁気カードなどを入れ、フィルムを強く曲げすぎないように、ゆっくりはがすよう呼びかけています。割れたガラスの断面はとがっていて、触るとけがをするおそれがあります。はがしたあとも、取り扱いと捨て方に気をつけましょう。

画面のほかに、背面や側面にも塗れますか?

製品によって違います。塗れる素材や場所は説明書に書かれているので、背面や側面に使えるかを確かめてから塗りましょう。同じ端末でも、ガラス、金属、樹脂など、場所によって素材が違うことがあります。カメラのレンズの周りに塗ってよいかも、あわせて確かめます。

スカイウォークスの店舗運営のページでは、メガドンキホーテ金沢ラパーク店にあるスカイモバイルが、モバイル機器などのガラスコーティングをご案内していることを紹介しています。当社へのお問い合わせは、お問い合わせフォームから受け付けています。

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