スマホの紛失に備える設定|探す機能・画面ロック・なくした後の手順

スマホの紛失に備えるには、なくす前に「画面ロック」「端末を探す機能」「盗難への備え」「バックアップ」の4つを設定し、連絡先などの控えを作っておくことが要点です。iPhoneの「探す」やAndroidの「Find Hub」は、なくしたあとに位置を確かめたり、遠くからロックやデータの消去をしたりできる機能です。ただしAppleは、なくす前に「探す」を有効にしていなかった端末は、紛失としてマークすることも、遠くから消去することもできないと案内しています。この記事では、紛失に備える設定の全体像、設定の手順、iPhoneとAndroidの違い、なくしたと気づいたときの手順、注意点とよくある失敗、チェックリストをまとめます。

鎖と錠をかけたスマートフォン

スマホの紛失に備える設定とは?

スマホには、連絡先や写真のほか、メールやSNSのアカウント、支払いに使うカードの情報などが入っています。なくしたときに困るのは、端末そのものが見つからないことだけではありません。ほかの人に中身を見られたり、アカウントや支払いの機能を使われたりするおそれもあります。紛失への備えは、次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

  • 見つける:端末の位置を地図で確かめたり、音を鳴らしたりできるようにしておく。
  • 守る:画面ロックや盗難への備えの設定で、ほかの人が中身を見たり、設定を変えたりできないようにしておく。
  • 戻す:バックアップをとり、連絡先や番号の控えを作って、見つからなかったときも困らないようにしておく。

端末を探す機能の仕組み

iPhoneでは「探す」という機能を使います。Appleによると、なくしたときは、同じApple Accountでサインインしている別のApple製の端末の「探す」アプリや、ウェブのicloud.com/findから、位置の確認、音を鳴らす、紛失としてマークする、消去する、といった操作ができます。ファミリー共有に参加していれば、家族の端末の「探す」に表示される場合もあります。

Androidでは「Find Hub」という機能を使います。Googleによると、端末にGoogleアカウントを追加していれば、Find Hubは自動でオンになります。別のAndroid端末のFind Hubアプリや、ブラウザのFind Hubから、位置の確認、音を鳴らす、紛失としてマークする、データを消去する、といった操作ができます。位置はGPSやWi-Fi、携帯電話の基地局の情報から推定され、GoogleはGPSでは最大20メートル程度、基地局では最大数千メートルの誤差があると説明しています。

指紋でロックを解除する手元

なくす前に済ませておきたい設定の手順

次の順で設定を確かめると、もれが少なくなります。設定の名前や場所は、OSのバージョンや機種によって違うことがあります。

  1. 画面ロックを設定する:パスコードやPIN、パターン、パスワードを設定し、顔や指紋の認証もあわせて使います。Googleは、ネットワークを使って端末とデータを見つけるために、PIN、パターン、パスワードのいずれかを設定するよう案内しています。
  2. 端末を探す機能がオンになっているか確かめる:iPhoneは「設定」で自分の名前をタップし、「探す」から状態を確かめます。Androidは、Googleアカウントを追加していれば自動でオンになっていますが、設定で確かめておくと安心です。
  3. 盗難への備えの機能を使う:iPhoneの「盗難デバイスの保護」や、Androidの「盗難保護」を有効にします。内容は次の章で説明します。
  4. SIM PINを検討する:Appleは、SIMカードやeSIMをPINでロックすると、ほかの人が通話やモバイルデータ通信に使えないよう守れると説明しています。最初のPINは、通信事業者の案内で確かめます。
  5. 自動のバックアップを有効にする:iCloudやGoogleアカウントへのバックアップを有効にし、最後にバックアップした日時を時々確かめます。
  6. 2段階認証の予備の手段を用意する:確認コードがなくしたスマホにしか届かないと、ほかの端末からログインできなくなることがあります。2段階認証を使っている場合は、予備のコードや別の確認方法を用意しておきます。
  7. 連絡先と番号の控えを作る:契約している携帯電話会社の連絡先、使っているクレジットカードや決済サービスの連絡先、端末の識別番号(IMEI)を、スマホ以外の場所に控えておきます。Googleは、携帯通信会社が端末を使えなくする手続きでIMEIを使うことがあると説明しています。

盗難への備えの機能とは?

iPhoneの「盗難デバイスの保護」は、iPhoneが自宅や職場など、よく知っている場所から離れているときのセキュリティを強める機能です。Appleによると、保存したパスワードやクレジットカードを使うなど一部の操作でFace IDかTouch IDが必要になり、Apple Accountのパスワードの変更など一部の操作では、1時間待ってからもう一度認証する必要があります。パスコードを知られても、大事な設定を変えられにくくなります。使えるのはiOS 17.3以降で、なくす前に有効にしておく必要があります。2ファクタ認証、パスコード、Face IDかTouch ID、「探す」などの設定も条件です。

Androidの「盗難保護」には、端末が急に持ち去られたような動きを検知して画面をロックする「盗難検出ロック」などの機能があります。Googleによると、一部の機能はAndroid 10以上やAndroid 15以上でのみ動き、使えるかどうかは機種によっても違います。設定アプリの「Google」から「すべてのサービス」を開き、「盗難保護」で確かめられます。

ロック画面のタブレットとスマートフォン

iPhoneとAndroidの備えを比べる

AppleとGoogleの案内をもとに、主な機能を表にまとめました。細かな手順や使える機能は、OSのバージョンや機種によって変わります(2026年11月時点)。

比べる点 iPhone Android
端末を探す機能 「探す」(設定で有効にする) Find Hub(Googleアカウントを追加すると自動でオン)
別の端末から探す方法 別のApple製端末の「探す」アプリ、icloud.com/find 別のAndroid端末のFind Hubアプリ、ブラウザのFind Hub
音を鳴らす できる 最大音量で5分間鳴らせる(マナーモードでも鳴る)
紛失としてマーク 紛失モードになり、パスコードでロック。Apple Payのカードやパスが使用停止になり、連絡先やメッセージも表示できる PIN、パターン、パスワードでロックし、連絡先とメッセージを表示できる
遠くからデータを消す できる(なくす前に「探す」が有効な場合) できる(初期化すると、Find Hubで探せなくなる)
盗難への備え 盗難デバイスの保護(iOS 17.3以降) 盗難保護、盗難検出ロック(バージョンや機種による)

どちらも、端末の電源が入っていて、モバイルデータ通信かWi-Fiにつながっていることが、遠くからの操作の前提になります。Appleは、紛失モードがオンラインで反映されるのは、電源が入っていて通信できるときだけだとしています。Googleは、位置が分からなくても、最後に確認された位置が表示されることがあると説明しています。

階段に置き忘れたスマートフォン

なくしたと気づいたら、何をすればよいですか?

気づいたら、次の順で動きます。早めに動くと、ほかの人に使われる被害を防ぎやすくなります。

  1. 別の端末から探す:家族のスマホやパソコンから「探す」やFind Hubを開き、位置を確かめます。近くにありそうなら音を鳴らします。
  2. 紛失としてマークする:すぐに見つからなければ、紛失としてマークしてロックします。ロック画面に、自分に連絡がつく電話番号とメッセージを表示しておくと、拾った人が連絡しやすくなります。
  3. 施設と警察に問い合わせる:店や駅などの施設で落とした可能性があれば、まず施設に問い合わせます。警察庁は、落とし物に気づいたらすぐに遺失届を出すよう呼びかけています。警察に届けられた落とし物の保管期限は3か月で、各都道府県警察のウェブサイトで拾得物の情報を検索できます。
  4. 携帯電話会社に連絡する:警察庁は、落とし物に携帯電話が含まれる場合は、携帯電話会社に連絡して利用停止などの手続きをするよう案内しています。
  5. カードや決済サービスを止める:キャッシュカードやクレジットカードは、発行元に連絡して利用を止めます。スマホの決済サービスは、それぞれの窓口で停止の方法を確かめます。
  6. スマホ用電子証明書を一時停止する:デジタル庁は、Androidのスマホにマイナンバーカードの機能(スマホ用電子証明書)を登録している場合、なくしたときはマイナンバー総合フリーダイヤルに連絡して、一時利用停止をする必要があると案内しています。iPhoneでマイナンバーカードの機能を使っている場合も、デジタル庁の案内で手続きを確かめましょう。
  7. パスワードを変える:盗まれた疑いがあるときは、Apple AccountやGoogleアカウント、メールやSNSのパスワードを、別の端末から変更します。

「見つかりました」という連絡に注意する

Appleは、iPhoneが見つかったとAppleから連絡することはないとしています。端末のパスコードやパスワード、認証コードは、誰に聞かれても教えないよう呼びかけています。なくしたあとに届く「見つかりました」というメッセージやメールには、リンクから開かずに注意しましょう。見分け方は迷惑メール・偽のSMSの見分け方で紹介しています。

公園のベンチでスマートフォンを使う女性

紛失への備えで気をつけたいことと、よくある失敗

注意点

  • 消去は、見つかる見込みがなくなってから:Googleは、データを消去して出荷時の設定に戻すと、Find Hubで探せなくなるとしています。まずは紛失としてマークし、消去は最後の手段と考えます。
  • 消去したあとに見つかった場合:Googleは、データを消去した端末をもう一度使うには、Googleアカウントのパスワードが必要だと案内しています。パスワードを忘れないよう管理しておきます。
  • SIM PINは当て推量で入力しない:Appleは、推測が外れるとSIMカードやeSIMが完全にロックされ、新しいSIMが必要になると注意しています。
  • 盗まれた疑いがあるときは、自分で取り戻しに行かない:位置が分かっても、ひとりで向かうのは危険です。警察に相談しましょう。
  • 海外でなくした場合:デジタル庁によると、マイナンバー総合フリーダイヤルには基本的に海外からの電話がつながらないため、国内にいる家族などの代理人から連絡して一時利用停止をします。

よくある失敗

  • 「探す」やFind Hubがオフのままだった:なくしてから設定することはできません。買ったときや機種変更のときに確かめます。
  • 画面ロックを設定していない:拾った人が、そのまま中身を見られる状態になります。
  • バックアップが古いままだった:自動のバックアップが止まっていて、最近の写真が残っていなかった、ということがあります。
  • 確認コードがなくしたスマホにしか届かない:ほかの端末からログインできず、紛失としてマークするのに時間がかかります。予備の手段を用意しておきます。
  • 回線やカードの停止を後回しにする:探すことに気をとられ、停止の連絡が遅れることがあります。見つからないと分かった時点で連絡します。
  • 遺失届を出さない:警察庁は、遺失届が出されていないと照合ができず、落とし主に連絡がとれない場合があるとしています。
パスコードを入力する手元

スマホの紛失に備えるチェックリスト

なくす前に

  • 画面ロックと、顔や指紋の認証を設定した
  • 「探す」やFind Hubがオンになっていることを確かめた
  • 盗難デバイスの保護や盗難保護を有効にした
  • 自動のバックアップを有効にし、最後のバックアップの日時を確かめた
  • 2段階認証の予備の手段を用意した
  • 携帯電話会社、カード会社、決済サービスの連絡先と、IMEIを控えた

なくしたら

  • 別の端末から位置を確かめ、音を鳴らした
  • 紛失としてマークし、連絡先を表示した
  • 施設に問い合わせ、警察に遺失届を出した
  • 携帯電話会社に連絡して、利用停止などの手続きをした
  • カードや決済サービス、スマホ用電子証明書を止めた
  • 盗まれた疑いがあるときは、パスワードを変更した

機種変更や買い替えのときは、新しい端末でもこれらの設定をやり直しましょう。手順は機種変更の前にやっておくことやスマホのデータ移行の方法でも紹介しています。

よくある質問

電源が切れていても、スマホを探せますか?

遠くから操作するには、基本的に電源が入っていて通信できる状態である必要があります。Googleは、端末の現在地が分からなくても、最後に確認された位置が表示されることがあると説明しています。電池が切れる前に探せるよう、気づいたらすぐに確かめましょう。

子どもや高齢の家族のスマホも、同じように備えられますか?

備えられます。Appleによると、ファミリー共有に参加していれば、家族の端末の「探す」に表示される場合があります。Googleは、ファミリーリンクで管理している子どもの端末が、Find Hubの「ファミリー用デバイス」に表示されると案内しています。持たせる前の決めごとは子どもに初めてスマホを持たせるときに決めておくこと、機種の選び方は高齢の家族のスマホ選びのポイントも参考にしてください。

見つかったあとは、何をすればよいですか?

紛失モードや紛失のマークを解除し、パスワードを変えた場合は、ほかの端末のログイン状態も確かめます。止めたカードや回線は、それぞれの窓口で再開の手続きを確かめます。スマホ用電子証明書を一時停止した場合は、マイナポータルの案内に沿って、利用を再開する手続きを行います。

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