スマホのバッテリーを長持ちさせる使い方|充電・温度・設定のコツ

スマホのバッテリーを長持ちさせるには、熱を避けること、満充電のままの時間を減らすこと、電池を多く使う設定を見直すことの3つが基本です。スマホのバッテリーはリチウムイオン電池で、使ううちにためられる電気の量が少しずつ減っていく消耗品です。減り方は、置く場所の温度や充電のしかたで変わります。iPhoneやGoogle Pixelには、満充電の時間を減らす機能や、電池の状態を確かめる画面があります。この記事では、メーカーと公的機関の案内をもとに、長持ちさせる使い方と、安全のために使うのをやめた方がよいサインをまとめます。

電池残量の少ない画面を見る人

スマホのバッテリーは、なぜ減っていくのですか?

スマホの多くは、リチウムイオン電池を使っています。Appleは、リチウムイオン電池は従来の電池より速く充電でき、長持ちし、軽くできると説明しています。一方で、電池には「化学的な経年劣化」があり、使ううちにためられる電気の量(容量)は少しずつ減ります。Googleも、リチウムイオン電池は充電できる回数に限りがあり、最終的には交換が必要になると説明しています。

充電サイクルとは?

電池の使い方の目安に「充電サイクル」があります。電池の容量の100%分の電気を使うと、1回の充電サイクルになります。1度に使い切る必要はありません。Googleの説明では、100%から50%まで使って100%に充電し直した場合は、0.5回と数えます。何日かに分けて、合計で100%分を使えば1回です。

Appleは、iPhoneの充電を2つの段階で説明しています。容量の80%までは速く充電し、そのあとは弱い電流でゆっくり充電する方式に切り替えます。電流を弱めることで、電池の寿命を延ばす仕組みです。

容量が減るとどうなりますか?

容量が減ると、1回の充電で使える時間が短くなります。Googleは、容量が下がると、寒い所や暑い所での電気の供給が不安定になると説明しています。Appleも、電池が必要な電気を出せなくなると、突然電源が切れることがあると案内しています。電池は消耗品なので、長持ちさせる使い方と、交換の時期の見極めの両方が大切です。

充電ケーブルをつないだスマートフォン

長持ちさせる充電のしかたは?

熱を避ける

電池にとって、熱は大きな負担になります。Appleは、iPhoneは周りの温度が0℃から35℃のときに最もよく動くとし、35℃を超える場所に置かないことが特に大切だと説明しています。暑い場所で充電すると、さらに深い傷みにつながるおそれがあるとしています。Googleも、涼しい場所(約25℃)での充電を勧め、直射日光や熱を出すものの近くを避けるよう案内しています。また、35℃を超える場所に6時間以上置かないよう求めています。

  • 夏の車の中や、日の当たる窓際に置かない
  • 充電しながら、本体が熱くなる使い方を長く続けない
  • 充電中に熱くなるときは、ケースを外す
  • 布団の上や枕の近くなど、熱がこもりやすく燃えやすい物のある場所で充電しない

Appleは、ある種のケースに入れたまま充電すると熱がこもり、電池の容量に影響することがあると案内しています。

満充電のままの時間を減らす

Appleは、満充電の状態でいる時間を減らすことで、電池の傷みを抑え、寿命を延ばせると説明しています。そのため、iPhoneとGoogle Pixelには、満充電の時間を減らす機能があります。

  • iPhone:「バッテリー充電の最適化」は、毎日の充電の習慣を学んで、長くつないだままになりそうなときに、80%より先の充電を遅らせます。iPhone 15以降では、充電の上限を80%から100%の間で、5%ごとに決められます。
  • Google Pixel:設定の「バッテリー」から「バッテリー ヘルス」の「充電の最適化」に進み、充電の習慣を学んで電源から外す直前に100%になるよう調整する「アダプティブ充電」か、充電を80%までにする「80% に充電」を選べます。

どちらも、ときどき100%まで充電されます。Appleは、電池の残りを正しく推測するためと説明しています。Googleは、「80% に充電」を選んでいても、10回ごとにフル充電すると説明しています。Appleの最適化が働くには、14日以上かけて充電の習慣を学び、同じ場所で9回以上、それぞれ5時間以上充電していることが条件です。

充電器とケーブルを選ぶ

製品評価技術基盤機構(NITE)は、事故を防ぐため、指定された充電器を使い、出力の電圧が違う充電器を使わないよう呼びかけています。Googleは、Pixelには対応するUSB-CのPD(USB Power Delivery)やPPSの充電器を使うよう勧めています。端末の説明書やメーカーの案内に書かれた規格に合うものを選びましょう。

パソコンのUSBの差し込み口から充電する場合について、Appleは、パソコンがコンセントにつながっていて電源が入っていることを確かめるよう案内しています。

時刻を表示したスマートフォンの画面

電池の減りを抑える設定は?

毎日の電池の持ちをよくするには、電気を多く使う機能を見直します。設定の名前や場所は、OSのバージョンや機種で違うことがあります(2026年11月時点)。

画面の設定

  • 画面の明るさを下げるか、明るさの自動調節を使う(Apple、Google)
  • 画面が消えるまでの時間を短くする(Google)
  • ダークモードを使う、動く壁紙をやめる、常に表示する画面をオフにする(Google)

通信と位置情報の設定

  • Appleは、Wi-Fiの接続はモバイル通信より電気が少なくて済むとして、Wi-Fiを使える場所ではオンにするよう勧めています。
  • 使っていないときのテザリングや、Wi-Fiの自動接続をオフにする(Google)
  • 必要のないアプリの位置情報をオフにする(Apple)
  • ほかのアプリを使っている間に、裏で電池を使っているアプリがあれば、そのアプリの設定を見直す(Apple)

電池を多く使うアプリを確かめる

iPhoneは設定の「バッテリー」、Google Pixelは設定の「バッテリー」から「バッテリー使用量」で、アプリごとの電池の使い方を確かめられます。思ったより多く使っているアプリがあれば、使い方や設定を見直します。Google Pixelの「自動調整バッテリー」は、ふだんの使い方に合わせて電池の使い方を調整する機能です。

残りが少ないときの省電力の機能

iPhoneの「低電力モード」は、残りが20%と10%になったときに知らせが出て、その場でオンにできます。オンにすると、画面の明るさを下げ、動作を調整し、画面の動きの表現を減らすなどして、電池を長く持たせます。Google Pixelには「バッテリー セーバー」と「スーパー バッテリー セーバー」があり、位置情報サービスや自動の同期の多くを止めます。一部のアプリが正しく動かなくなる場合がある点に注意しましょう。

ソフトウェアを最新にする

Appleは、電池の持ちをよくするための推奨の1つとして、iPhoneを最新のiOSにしておくことを挙げています。設定の「一般」から「ソフトウェアアップデート」で、更新があるかを確かめられます。

並べて充電する3台のスマートフォン

iPhoneとGoogle Pixelのバッテリーの機能を比べると?

メーカーの案内をもとに、電池にかかわる主な機能を表にまとめました(2026年11月時点)。ほかのAndroidの機種にも似た機能がある場合がありますが、名前や場所は機種ごとに違います。

項目 iPhone Google Pixel
電池の状態を見る場所 設定の「バッテリー」から「バッテリーの状態」。新品のときと比べた「最大容量」が表示されます。 Pixel 8a以降は、設定の「バッテリー」から「バッテリーヘルス」。「正常」か「低下」が表示されます。
設計上の目安 iPhone 14以前は500回、iPhone 15以降は1,000回のフル充電サイクルのあとも、元の容量の80%を保つように作られています。 Pixel 3から8 ProとPixel Foldは約800回、Pixel 8a以降は約1,000回まで、元の容量の80%以上を保つように作られています。
満充電の時間を減らす機能 バッテリー充電の最適化 アダプティブ充電
充電の上限 iPhone 15以降で、80%から100%の間で5%ごと 「80% に充電」を選べる
上限を決めても100%まで充電されるとき 残りを正しく計るため、ときどき 10回ごと
残りが少ないときの機能 低電力モード バッテリー セーバー、スーパー バッテリー セーバー
交換を考える目安 「著しく劣化しています」と表示されたとき 容量が80%未満(「低下」の表示)か、上の回数に達したとき

設計上の目安は、使い方や充電のしかたによって、実際には変わります。

ワイヤレス充電器に置いたスマートフォン

どんなときに使うのをやめればよいですか?

電池の傷みは、使える時間が短くなるだけでなく、事故につながることもあります。NITEは、リチウムイオン電池を使った製品の事故が夏に増える傾向があるとして、注意を呼びかけています。次のようなサインがあれば、充電と使用をやめ、買った販売店やメーカーに相談しましょう。

  • 充電できない
  • 急に電源が切れる
  • 充電中に、前より熱くなる
  • 本体が膨らんで変形している
  • 落としたりぶつけたりして、一部が変形したり壊れたりしている

NITEによると、膨らんだ電池の中には燃えやすいガスがたまっています。膨らみを戻そうとして強い力を加えると、ガスが噴き出して火が出るおそれがあります。膨らんだ場合は使うのをやめ、金属の缶や土鍋などの燃えない容器に入れて、販売店やメーカーに相談するよう案内されています。

充電する場所と持ち歩き方

NITEは、安全な場所で、目の届くところで充電し、外出中や寝ている間の充電は避けるよう呼びかけています。枕元や寝具の近くは、燃えやすい物があるため、特に危ないとしています。また、暑い日の車の中や直射日光の当たる場所に置かないこと、かばんの中で硬い物や重い物を近くに入れないこと、座ったときに曲がるおそれのあるズボンの後ろのポケットにはなるべく入れないことも挙げています。

しばらく使わないときの保管

Appleは、長く保管する場合は、満充電にも空にもせず50%前後にして電源を切り、湿気のない32℃以下の涼しい場所に置くよう案内しています。6か月以上保管する場合は、6か月ごとに50%まで充電します。Googleも、30日を超えて保管する場合は、少なくとも50%まで充電した状態にするよう案内しています。

電池の交換と捨て方

電池の交換は、メーカーや、メーカーが認めた修理の窓口に相談するのが基本です。メーカー以外の修理業者の中には、電波法に基づいて総務大臣の登録を受けた「登録修理業者」もあります。電池は自分で分解しないでください。捨てるときは、燃えるごみや燃えないごみなどの一般のごみに混ぜず、メーカーや自治体の回収の方法を確かめます。

ノートパソコンと充電器とスマートフォン

よくある失敗と、長持ちのチェックリスト

よくある失敗

  • 夏の車の中や窓際に置いたままにして、本体が熱くなる。
  • 布団の上や枕元で、寝ている間に充電する。
  • 本体が熱くなっているのに、ケースに入れたまま充電を続ける。
  • 端末に合わない充電器を使う。
  • 膨らみに気づいても、押して戻そうとしたり、そのまま使ったりする。
  • 電池の状態の表示を見ないまま使い続け、急に電源が切れて困る。
  • 電池を多く使うアプリに気づかず、減りが早いと感じたままにする。

チェックリスト

  • 35℃を超える場所に置かない。暑い場所で充電しない
  • 充電中に熱くなるときは、ケースを外す
  • 満充電の時間を減らす機能(最適化、充電の上限、アダプティブ充電など)を使う
  • 指定された充電器か、規格に合う充電器を使う
  • 目の届く場所で充電し、寝具の近くでは充電しない
  • 画面の明るさと、画面が消えるまでの時間を見直す
  • 電池を多く使うアプリを確かめる
  • 電池の状態の画面を、ときどき確かめる
  • 膨らみや、充電中に前より熱くなるなどの異常があれば使うのをやめる

本体を落としたときの備えはスマホケースの選び方で、画面が割れたときの対処はスマホの画面が割れたときの対処でまとめています。

よくある質問

0%近くまで使い切ってから充電した方がよいですか?

使い切るまで待つ必要はありません。充電サイクルは、使った電気の量の合計で数えます。途中で継ぎ足して充電しても、1回分を余計に数えることにはなりません。ただし、空に近いまま長く放っておくのは避けましょう。Appleは、長く保管するときは空にせず、50%前後にしておくよう案内しています。

一晩中、充電器につないだままでも大丈夫ですか?

iPhoneやGoogle Pixelには、満充電の時間を減らす機能があり、つないだままの時間が長い使い方に合わせて充電を調整します。一方で、NITEは、寝ている間の充電は避けるか、枕元や寝具の近くで充電せず、周りに燃えやすい物がない場所で充電するよう呼びかけています。夜に充電する場合は、置く場所に気をつけましょう。

充電しながらスマホを使ってもよいですか?

使うことはできますが、熱に気をつけましょう。充電中に負担の大きい使い方を重ねると、本体が熱を持つことがあります。熱くなったら使うのを休み、ケースに入れている場合は外します。Appleは、35℃を超える環境での充電が、電池にさらに深い傷みを与えるおそれがあると案内しています。

バッテリーの交換の時期は、どう判断すればよいですか?

iPhoneでは、設定の「バッテリーの状態」で最大容量や、性能の状態を確かめられます。「著しく劣化しています」と表示された場合が、交換を考える目安です。Google Pixel 8a以降では、「バッテリーヘルス」が「低下」と表示されると、容量が80%未満になっています。表示がなくても、電池の持ちが短くなった、急に電源が切れるといったことがあれば、メーカーの窓口に相談しましょう。

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